「写真メインならZV-1、動画メインならZV-1M2」——この言葉をよく見かけます。確かに、ZV-1は24-70mmのズームレンジとF1.8-2.8の明るいレンズ、光学式手ブレ補正を備え、スペック上は静止画撮影に有利。しかし、実際の用途まで落とし込んで比較すると、その結論は必ずしも正しくないのかなと思いました。
筆者は室内での物撮りと屋外でのスナップをメインに使用することを前提に両機を比較した結果、ZV-1M2を選びました。その判断の根拠を、スペックと使い勝手の両面から詳しく解説します。
結論:どちらを買うべきか
望遠側の明るさと光学式手ブレ補正を重視するならZV-1、広角の使い勝手・USB-C・運用性を重視するならZV-1M2。
ZV-1M2がおすすめな人
- 室内での物撮り(テーブルフォトなど)をメインに使う
- 屋外スナップで広角を活かしたい
- USB-Cでスマホと充電器を統一したい
- 三脚を使いながらバッテリー交換したい
- 自撮りや複数人の撮影機会がある
ZV-1がおすすめな人
- 中望遠(50〜70mm)を頻繁に使う
- 望遠側まで明るいレンズ(F2.8)が必要
- 光学式手ブレ補正で静止画の安定性を優先したい
- メカシャッターによる長時間露光が必要
スペック比較表
| 項目 | ZV-1 | ZV-1M2(ZV-1 II) |
|---|---|---|
| 発売年 | 2020年 | 2023年 |
| センサー | 1.0型 約2010万画素 | 1.0型 約2010万画素 |
| 焦点距離(35mm換算) | 24〜70mm | 18〜50mm |
| 開放F値 | F1.8〜F2.8 | F1.8〜F4.0 |
| 手ブレ補正 | 静止画が光学式、動画は光学+電子補正 | 電子式(アクティブモード) |
| シャッター方式 | メカ+電子シャッター | 電子シャッター |
| 動画 | 4K/30p | 4K/30p |
| USB端子 | Micro USB | USB Type-C |
| 液晶モニター | バリアングル(自撮り対応) | バリアングル(自撮り対応) |
| マルチインターフェースシュー | あり | あり |
| バッテリー交換(三脚装着時) | 不可 | 可能 |
| 顔認識 | 顔・瞳AFやトラッキング対応 | 人物・動物の被写体認識に対応。タッチ操作やAFまわりも強化 |
| シネマティックVlog設定 | なし | あり |
| 発売時価格(参考) | 約9万1000円前後 | 約12万円前後 |
ZV-1の特徴
ZV-1は2020年発売のVlogcamシリーズ初代モデル。最大の強みは24-70mmのズームレンジとF1.8-2.8という開放F値の組み合わせ。望遠側(70mm)でもF2.8を維持できるため、背景をぼかしたポートレートや圧縮効果を活かした撮影に向いている。
光学式手ブレ補正を搭載しており、手持ち静止画の安定性はZV-1M2より高い。また、メカシャッターを備えているため、長時間露光や特殊な撮影表現にも対応できる点は他にない個性です。
一方で、接続端子はMicro USBのため、現在の充電環境との統一には別途ケーブルが必要。新品在庫はほぼ流通しておらず、現在は中古市場での購入が主流となっているようです。
ZV-1M2の特徴
ZV-1M2(ZV-1 II)は2023年発売の後継機。ZV-1の使いやすさを継承しながら、Vlog向け機能と接続性を強化している。
最も大きな変更点はレンズの焦点距離が18-50mmへ変わったことだ。24mmから18mmへの広角化は数字以上に体感できる変化で、特に室内の狭いスペースでの撮影や、自撮り・グループ撮影時の写り込みやすさに直結する。
手ブレ補正は電子式に変更されましたが、Sonyの「アクティブモード」は歩き撮りや動的なシーンでも実用的な安定性を発揮。USB Type-Cの採用によりスマートフォンやほかのガジェットと充電器を統一でき、三脚装着状態でもバッテリー交換が可能な設計は長時間撮影時の運用を大きく改善している。
Vlog向け機能としては、シネマティックVlog設定・複数人顔認識・インテリジェント3カプセルマイク・商品レビュー用設定などが追加されており、動画品質を手軽に底上げできる。
用途別おすすめ:何を撮るかで選ぶ
室内での物撮り・テーブルフォト → ZV-1M2
18mmの広角端は、テーブル上の小物やフード撮影で十分に引けないシーンで力を発揮。ZV-1の24mmでは、狭い室内で背景を含めた構図を組みにくいケースが多い。物撮りでは三脚を使うことが多いため、光学式と電子式の手ブレ補正の差もほぼ無効化される。
屋外スナップ・日常撮影 → ZV-1M2
街角や旅先でのスナップでは広角側の恩恵が大きい。18mmの開放感ある画角は日常の一コマを切り取るのに適しています。また、電子式手ブレ補正も歩きながらの撮影で十分機能するレベルです。
ポートレート・一人の人物撮影 → ZV-1
50〜70mmの中望遠域でF2.8を活かしたポートレートが得意。被写体との適切な距離を保ちながら背景をぼかせるため、自然な表情を引き出しやすい。
Vlog・動画コンテンツ制作 → ZV-1M2
バリアングル液晶での自撮り、複数人顔認識、シネマティックVlog設定など、動画特化の機能はZV-1M2が充実している。USB-Cによる給電撮影と合わせて、長尺コンテンツにも対応しやすい。
旅行・アウトドア撮影 → ZV-1M2
USB-Cで給電しながら長時間撮影できる点と、アクティブ手ブレ補正の組み合わせは旅先での運用に向いています。三脚への着脱を繰り返す場面でも、バッテリー交換の自由度が活きます。
写真メインでもZV-1M2を選んだ理由
冒頭で述べた通り、筆者の主な用途は室内での物撮りと屋外スナップだ。この2点に絞れば、ZV-1M2の18mm広角端は決定的なアドバンテージになります。
「写真メインならZV-1」という考え方は一面では正解。光学式手ブレ補正や望遠側の明るさは確かに静止画に有利なスペックです。しかし、物撮りは三脚固定が前提になるため、光学式か電子式かという手ブレ補正の方式の差は実質的に無効化されます。
望遠側の明るさについても、テーブルフォトや室内スナップを主な用途とする場合、70mmF2.8より18mmF1.8のほうが出番が多くあります。スペック表の端の数字ではなく、実際の撮影シーンにおける画角の有効性で判断した結果です。
加えて、USB-Cへの対応と三脚装着時のバッテリー交換の可否は、長く使うほど差として効いてくる実用面のアドバンテージ。これら複数の要素を総合的に判断し、写真メインの用途であっても、ZV-1M2が最適解だという結論に至りました。
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まとめ
ZV-1とZV-1M2の比較は「写真 vs Vlog」という軸だけで語られがちですが、実際には「何を・どこで・どう撮るか」という用途単位で判断するのがおすすめ。
望遠側の明るさと光学式手ブレ補正を重視するならZV-1。広角の使い勝手・USB-C・三脚時のバッテリー交換を重視するならZV-1M2——そして室内物撮りと屋外スナップをメインにするなら、写真メインであってもZV-1M2が最適解になるのでは?
スペック表の数字だけでなく、実際にどう使うかを軸に選んでみましょう。